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2011年11月23日 18:56
今朝の朝日新聞は損保各社でつくる「日本プール」が「原発事故後の契約はリスクが高い」として福島第1原発に対する保険契約を更新しないことで検討していると報道した。このため、廃炉に向けた作業もできなくなる可能性があるとしている。
このため、東電は保険金の最大1200億円を法務局に供託することを検討しているが、12年3月の決算が赤字の見通しなど資金繰りが厳しく簡単ではないとしている。
この点について、今朝の逢坂衆議のブログでは次のように指摘している。
「民間保険会社の引き受け手がないが、それでも企業活動を続けるとすれば、企業自らがリスク保障するか、公的機関がその役割を担うしかありません。
企業自らがリスク保障をすれば、その費用は膨大なものとなり、専門の損保会社が引き受けないほどのリスクなのですから、たぶんその企業の活動は市場では成り立ちえないのだと思います。
また政府等、公的機関がリスクを保障するならば、それは民間企業活動とはいえる存在ではありません」
政府によれば向こう2年間だけでも福島原発事故の損害賠償費用は4.5兆円、これには膨大な除染費用が含まれていない。飯舘村の除染費用だけでも3000億円をこえると試算されている。最終的には10兆年規模との指摘もある。
1200億円という保険金自体が桁違いだが、この保険すら加入できず、原発事故の住民賠償もままならず、結局は国や自治体の財政、つまりは税金=公的資金で甚大な放射能汚染への対策、原発の廃炉に向けた費用を賄わければならない。それは私たちひとりひとりに被さってる負担である。
逢坂衆議が指摘するように万が一の事故の責任をとれないような企業、とりわけ東京電力が民間企業として今後も存続していいのかどうか。よくよく考えなければならない。
そもそも電力の供給というものは、公共サービスの最たるもの。菅内閣時代に原発事業の国営化の議論があった。この議論の前提としては、まず今後原発事業をどうしていくのかの大方針がまず必要だが、野田内閣に移行後は脱原発姿勢は明らかに後退している。
全原発の停止→廃炉という工程を想定するとすれば、まずは国内54機の原発を国民の厳しい監視のもにとコントロールする仕組みを構築しなければならない。それが、福島原発事故の教訓といえる。
(政策情報室 井上昭弘)