« 全道庁労連の自主福祉活動=組合員・家族の皆様へ | トップページ | NO35 北海道の原子力防災計画=半径10㎞でいいのか »
2011年05月23日 13:59
五七五の僅か17字で表現される川柳。各紙川柳コーナーには東京電力福島原発事故を受けて、「脱原発」「反原発」への強烈な風刺とメッセージが踊る。「朝日新聞」の場合は句とともに、実に的を得た「評」が句毎に5文字程度で一言ズバッと記述されている。
句はいずれも「朝日川柳」から。作者名は省略。選評は「西本空人」とある。いずれも先週17日~20日にかけて紹介された原発事故に関する句である。
まず、見出しに掲げた句。
●「国策で国が責任負担民」 評「妙な論理」」(5月20日付)
原発が「国策」とされるのは国が「エネルギー政策」を決定し、原発の新・増の許認可権を国が持っているからである。賠償スキームが論議され、国の責任と国民負担の最小化が明記されたが、巨額の賠償の原資は結局電気料金や増税として国民に負担が回ってくる。最近の読者の「声」欄などには、今後の原発の新増設や再稼働には「国民投票」制度を導入すべきという意見が目につくようになった。これほどのリスクを抱える「国策」には至極もっともな意見だろう。
●「情報はびっくりさせず少しずつ」 評「東電社訓」」(5月19日付)
●「東電の『かもしれない』はみな事実」 評「東電用語」(同)
●「もう慣れた頃だと『溶融』言い始め」 評「メルトダウン」(5月18日)
上記の3つの句は、これまで「炉心の損傷」として小さな事故のイメージを繕っていたが「メルトダウン」が起きていたことを事故後2月も過ぎて、ようやく公表し認めたことを受けて創られている。電力会社の情報操作と狡猾さをずばり斬った格好である。依然として、冷却装置の機能不全が地震によるものか津波によるものか地震直後の各種データが隠されているとの指摘がある。
●「あれに見えぬは茶摘みじゃないか」 評「茶にセシウム」」(5月17日付)
日本一のお茶の産地、静岡県足柄市の生茶葉から基準を超す放射性セシウムが検出された。ちょうど新茶の季節。こうした茶を出荷するかどうか、厚労省と農水省で現在協議中とされる。「あれに見えるは茶摘みじゃないか・・・」と唄えるようになるかどうか。
放射能・放射線の人体への影響は、見出しに踊らないので「小さな」問題と思われがちだが、驚くことは300㎞も遠く離れた静岡にまで放射能が飛び散っていたことである。原発の最大のリスクはなんといっても放射能汚染問題である。
この放射能や放射線に関する表記単位、各種基準値等が子どもにでもわかるように説明することが今のマスメディアにはできていないように思う。わからないし、難しいから「風評被害」も拡大する。この悪循環を断ち切らなければならない。
因みに、このセシウムという放射性物質は半減期が30年とされる。
一方で、福島第1原発周辺は高濃度汚染のため「永久的に居住禁止」、30㎞圏内でも「70年から80年」は居住できないだろうとの見方もでている(原子力情報資料室の伴英幸氏、5月21日、平和運動フォーラムの講演会で)
(政策情報室 AI)