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NO22 【投稿】あなたならどうする=2011年度予算案を考える

2010年12月31日 15:49

あなたならどうする=2011年度予算案を考える
馬場修(日高総支部特別執行委員)
 


92万円の支出予定に対して、収入が41万円しかないので44万円を借金し残りの7万円はアルバイトで捻出する。国の来年度予算をざっくりと見るとこんなところか。どうにも歪な家庭の家計費である。


この無理な家計を是正するには、支出を削って収入に合った生活をするか、収入を増やして借金地獄から抜け出すかしかない。あるいは両方とも努力してバランスをとるかである。


新聞に各項目別の支出、収入が載っているので自分なら具体的にどうするか考えてみてはどうだろう。決して他人任せ、政治家任せではいけない。
  

私も考えてみたがなかなか難しい。その理由の一つが、急転換がなかなかできないことだ。例えば、公共事業費である。インフラ整備が進んできたこと、景気回復のカンフル剤的効果が薄れてきたことから漸減はやむを得ないと思うが、公共事業が仕事の多くを占めている会社が現に存在し従業員も抱えている。特に、基幹産業のない地方部は「依存」してきたのも事実であり、公共事業費の削減が直接企業の経営を左右し雇用の悪化につながる。事業費の削減がすぐに失業につながるのだ。多くの企業が経営の多角化を目指して様々な異業種に取り組んでいるが成功している例は少ない。


軍事費も同じだ。もともと人件費の占める割合が高いし、武器を中心に削減するとしてもモチベーションの問題もある。相当長いスパンで考えなければならないし、そもそもどのような哲学で軍隊を保持するのかということについて国民の合意形成が必要だと思う。


事業費を削減するにしても、時間をかけて丁寧に進めなければならないものが多い。

ただし、「思いやり予算」はすぐに削ってもいい。よく比喩に使われるが、母屋に住んでいる家族がメザシを食べているのに、離れの居候がスキヤキを腹いっぱい食べているようなものだ。
 

増やさざるを得ない支出もある。社会保障関係費は高齢化の進展もあって毎年1兆2千億円の自然増だ。小泉のように削減していったら医療も介護も福祉も年金もズタズタになる。


生活保護費も命に直結する予算だし、教育費も他の国からみればもともと低額だったので当たり前の額まで増やさなければならない。家族関係支出(子ども手当や保育、出産給付など)もドイツの半分、フランス、イギリス、スウエーデンの3分の1という低さだ。
  


収入を増やす方はどうだろう。所得税控除の見直し、相続税の強化など高所得層に対する増税を実施したが、一部にとどまっておりもっと抜本的な改革を行っても良いと思う。税による再配分機能をもっと強化しても良いのではないか。簡単に言えば、金持ちからはもっと税をとるべきだ。その上で、安定的な税収が望める消費税に手をかけるべきだと思う。そうしなければ国の予算はもたないだろう。

勿論、天下り構造にはしっかりと早急にメスを入れるべきなのは言うまでもない。

評価すべき項目もある。「森林管理・環境保全直接支払制度」は、額は小さいが森林保全を図り間伐材の利用を促進する制度として有効となろう。林業の再生を重点事業と考えている私には有効な制度の一つである。

国の事業はどれも簡単に急転換できるものではない。だけど、この国の様々なシステムを変えるべく政権交代がなされた訳で、変える方向性と工程を丁寧に説明すれば国民の皆さんも協力してくれるに違いないと思う。


あとは揺るぎない信念(理念)と実行する覚悟を持っていれば良い。