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NO11 消費増税論と地方財政

2010年07月15日 11:52

和歌山で全国知事会が今日から開かれている。この中で、全国知事会が、地方消費税の引き上げを議論し、政府へ提言する予定という。消費増税論議は今後も政権の行方を左右する大きなテーマとなろう。そこで、地方財政の見地からこの問題を少々勉強してみた。


一般的に消費税は5%と思われているが、税法上は4%が正解であり、実は地方自治体の一般財源となる「地方消費税」なるものがプラスされているのである。具体的には「4%の25%」と決められており、1%ということになっている。この1%の2分の1はさらに北海道であれば道内の市町村にさらに配分される仕組みである。


なので、全国の首長は、自治体の財源不足をカバーできる消費税の引き上げに賛成の立場である。仮に消費税が倍の8%となり、地方分を変更しなければ地方消費税も2%となる。


道にあてはめると今年度当初予算で地方消費税は743億円を予算化しているので、単純に計算するとこの2倍の歳入増となる。道財政の収支不足は多いときには1000億を超えていたが概ね500億円前後で推移してきていたので、如何に多額のしかも一般財源が転がり込むかがわかる。


しかも、これだけではない。地方交付税の原資にも消費税が含まれている。地方交付税は国税5税の一定割合が主たる原資なのである。所得税、酒税のの32%、法人税の35.8%、たばこ税の25%、そして消費税の29.5%となっている。


消費税4%の29.5%は1.18%となり、前述の地方消費税分と合わせると、「5%」の消費税の2.18%分は地方の財源となっているのである。


さらに、消費税は景気に左右されない安定的な財源なのである。道の歳入の法人税と地方消費税の推移でもそれがわかる。

 法人2税   H12 1323億円→H22 726億円
 地方消費税  H12 780億円→H22 743円 


国税も同じことがいえる。
  法人税  H12 11.7兆円→H22 6兆円
  所得税  H12 14.8兆円→12.6兆円
  消費税  H12 9.8兆円→9.6兆円
詳しい推移はこちら財務省・主要税目の税収の推移
★H12は決算、H22は当初予算


消費増税論議は、以上のような地方と国の割合をどうするのか、所得税と法人税をどうするのか、逆進性をどうしていくのかなど論点は限りない。年金など社会保障との関係で納税者番号も浮上している。


消費増税は、自治体の立場からすれば願ってもない財政政策ではあるが、生活者・消費者からすると増税であることに変わりはない。国の財政は本当にどうなっているのか、まず国民にわかりやすく説明することからはじめるべきだろう。


国民生活を安定させ、年金制度をしっかり設計し示すなど安心の社会にとって本当に必要となれば、反対する人も納得するかもしれない。とはいえ、政治(政権)への信頼がなければ誰も耳を傾けない。まずは、民主党内の見解を統一してもらいたい。


そして、それだけではく自治体にもその説明責任と透明性が求められる。

(政策情報室AI)